真理に近い人 3
ウスペンスキーは、幸福の瞬間はすべて自己想起の瞬間であることを認識した。
マルマラ海で起こったことは自己想起の瞬間だった。
工場の煙突と牢獄の壁の違いを感じたときに起こったことは自己想起だった。
旅行に出かけるときはよく自己想起を体験する。
が、少し考えてみれば、なぜこれらが自己想起の瞬問であるかが分る。
われわれはくつろぎ、これから起こることを待ち望んでいるので、熱心に待ち設ける気分、世界は人の心を惹きつける喜びに満ちた場所であるという気分を体験するのです。
銃殺が延期された場合のように、不愉快なことが起こりそうだったのが急に安堵感が生じたときにも同様のことが生じる。
答えはあの楽観主義のうねりにあるのです。